三宅文庫（三宅重光）

　元・東海銀行会長の三宅重光（みやけ　しげみつ、1911–1996）から叙勲を契機とした寄付金を受け、日本の経済・経営に関する欧文文献の収集を目的として三宅文庫が創設された。その後、元・南山大学学長のヨハネス・ヒルシュマイヤー（1921–1983）の旧蔵書が加えられ、さらに毎年予算立てして蔵書の充実が図られている。現在約5,000点が収蔵されている。選定対象は、日本を対象とした経済、政治、法律、企業、経営、財務、社会学、社会問題などにまで拡大され、学術書のほかに一般外国人利用者が気軽に読める文献も含まれている。
　三宅重光は1933年東京帝国大学法学部政治学科を卒業後、日本銀行に入行。名古屋支店長などを経て、1962年理事に就任した。1967年東海銀行に転じ、1968年頭取、1975年会長、1986年相談役に就任。また名古屋商工会議所会頭（1974–1981）、日本商工会議所副会頭などを歴任した。南山大学の名誉経済学博士となり、同大学の国際化プロジェクトに多大な貢献をした。1982年勲一等瑞宝章を受章した。