石原文庫（石原宗助）

　元・三井物産社員の石原宗助（いしはら　そうすけ、1887–1937）が、主にロンドン駐在中に収集した和書959冊、洋書4,430冊が収蔵されている。内容は、英文学を中心に、哲学、宗教、科学、政治、経済など広範囲にわたる。当時のイギリス文壇の状況を反映して、第一次世界大戦後流行した英国論や1928年頃の戦争文学なども収集されている。
　石原宗助は、1911年東京高等商業学校（一橋大学の前身）を卒業後、三井物産に入社し、長期間にわたって三井物産ロンドン支店に勤務した。
　石原の没後、1938年に蔵書が東京商科大学（現・一橋大学）に遺贈された。目録として『石原宗助文庫目録』（1940）が刊行されており、同目録は図書館ホームページの「一橋大学附属図書館所蔵文庫・コレクション・特殊資料紹介」で公開されている。